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2008.09.02 (Tue)

『365日たまごかけごはんの本』

365日たまごかけごはんの本―世界最速スローフード365日たまごかけごはんの本―世界最速スローフード
(2007/09)
T.K.G.プロジェクト高木 伸一

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★★★★☆

ご飯を茶碗によそい、卵を割って軽く溶き、味付けをしたらご飯の上にぶっ掛ける。
あとは勢いよくかきこむのみ。
お手軽にしてこの美味さ。たまごかけご飯って偉大ですよね。
そんなたまごかけご飯の魅力をアピールしているのがこの本です。
単にしょうゆを垂らすだけの基本レシピから、
フルーツポンチ並にトロピカルな色合いになっているチャレンジレシピまで、
有りなのか無しなのか分からない、とにかく色んなたまごかけご飯が紹介されてます。
ちなみに「T.K.G.」とは、たまご・かけ・ごはん、の頭文字を取った言葉ですね。
何かかっちょいいではないか。

書評ブログやアマゾンのレビューを読んでいると、
どうもネタ要素が強いだけの本にも思えてしまうんですが、
試しに買って読んでみると見事に著者の術中にハマりましたね。
読み終えてすぐ、スーパーに生卵買いに行きましたよ。
とりあえず今回は定番のしょうゆだ!

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2008.06.06 (Fri)

『怪談の科学PART2 たたりじゃあ〜』 (中村希明)

怪談の科学〈PART2〉たたりじゃあ〜 (ブルーバックス)怪談の科学〈PART2〉たたりじゃあ〜 (ブルーバックス)
(1989/07)
中村 希明

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★★★★☆

PART1では、幽霊が見えるなどの心霊現象、
雪山や砂漠など過酷な環境下で体験しやすい幻覚や幻聴について、
精神医学の観点から解説していました。
その本の感想文はコチラ
PART2では霊や悪魔などのによって引き起こされる怪奇現象について解説しています。

人間、後ろめたいことがあるときにショッキングな事件に出くわすと
「これは日頃の行いが悪いのか?」とか「何かの祟りかな?」とか
人じゃない何かの力が自分を苦しめているのだ、と考えてしまうもの。
しかし「悪霊のしわざ」「祟り」は本当にあるのかどうか、
これはいまだに分かっていません。
ということで著者の出番。
前作では幽霊も妖怪も幻覚によってもたらされる現象であって、
要は「気のせいだよ。疲れてるんじゃないの?」なんですよ、
と心霊現象をメッタ切りにしてきただけに、
こいつ怖いもの無しだな!という印象を持ったわけですが、
何と今回はその無敵なはず(?)の著者が祟りにビビるという話からスタート。
実際は重病ではではないのに、
専門の医師に重病らしい診断をされて凹んでしまい、
体調は悪化、精神も不安定になってしまうんですが、
別の医師に「検査したら大した病気じゃなかったよ、あっはっは」と告げられた途端
体も心も一気に健康を取り戻したというエピソード。
ビビり方があまりにリアルだったので笑いながら読んでしまいました。
でもこれは多くの人に経験があるものだと思うんですよね。
まさに「病は気から」なんだということです。

つまり、本当のことではないのに、
それらしい人がそれらしいことを言って、それらしいものを見せられてしまうと、
人はそれが本当のことのように信じてしまうということです。
本書では平安時代の奇妙な話を集めて作られた『今昔物語』を紹介しつつ
いくつかの奇怪な現象について解説しているんですが、
著者が医師の診断結果に一喜一憂したのは
平安時代の専門家である陰陽師や法師の言動に振り回される人々と同じだった、
ということですね。
昔の陰陽師や悪霊払いにしても、近代の奇術師にしても、
道具や演技など、パフォーマンスとして民衆を大いに納得させることで、
奇跡の力を信じさせることができるということで、
本当に超能力を持っているとは限らないということ。
実在していなくても、しているように思い込む、思い込ませることは可能である。
こういう証明の仕方はPART1と似ていますね。

他にも1人の人間の中に複数の人格が存在する多重人格だとか、
集団が一斉に奇妙な行動を起こす事件だとか、
そういうことに関しても説明が及んでました。
これも何かが乗り移ったというわけではなくて、
慣れない場所で精神が不安定なまま長い時間過ごしていると
あるとき一気に爆発して異常行動をとることがあるんですよ〜的な話。

PART1の方が、幽霊とか亡霊とか幻とか過激なものを扱っていたせいか、
PART2ではちょっと地味で退屈に感じてしまうところはありました。
でも「病は気から」体験は面白かったですし、
2作を通じて、人の精神と行動の関連に興味を持てたのはよかったです。

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20:05  |  本・歴史  |  CM(0)  |  TB(1)  |  EDIT  |  Top↑

2008.05.28 (Wed)

『怪談の科学−幽霊はなぜ現れる』 (中村希明)

怪談の科学―幽霊はなぜ現れる (ブルーバックス)怪談の科学―幽霊はなぜ現れる (ブルーバックス)
(1988/07)
中村 希明

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★★★★★

幽霊は存在するのかしないのか。
科学が発展して何でも数式で解明できてしまう世の中になっても、
この謎は未だに解明されていません。
本書では幽霊やそれにまつわる現象について、
著者の臨床体験を紹介しながら詳しく解明していきます。

結論から言うと、幽霊の正体は幻覚であり、疲れていると見える
それだけのことなんです。
そうとだけ言うとものすごく素っ気無いですが、
人が身体的、精神的に疲れているとどういう現象が起こるのかが詳しく説明されており、
(例えば一切眠らない実験をすると時間経過とともにどういう変化が起こるか)
幽霊が見えてしまうメカニズムは勿論、
山や海での遭難など過酷な状況に置かれたときに体験する不思議な現象や、
妙に生々しい夢を見たり金縛りにあってしまう理由についても説明されており、
人間の精神の面白さを感じます。

睡眠不足、精神的ストレス、肉体疲労、空腹など、
身体的、精神的な負担が増すと、人は幻覚を見やすくなります。
アルコールやドラッグなど幻覚作用があるものを摂取してもそうですね。
また不気味な場所、不快感を感じる場所にいたり、
大きな怒りや恐怖を感じたり、周りの人間が感じる不安が伝染してしまうと、
精神的な負担を増やす原因となり、やっぱり幻覚を見やすくなります。
幽霊というのは、いや「幽霊」に限らず「妖怪」とか「亡霊」とか「怪物」とかいうものは、
それらの条件が重なって生み出されたものであって、
そこに無いものがあるように思えてしまう現象です。
砂漠でさまよう人が、砂丘の先にオアシスが見えると言うのと仕組みは同じです。
望まない・恐れているものが見えるか、望むものが見えるかの違いに過ぎません。
ということは、幽霊が見えるということは、その人が疲れている証拠であって、
幻覚が見えたり幻聴が聞こえるようになったら、
眠ったり食事をするなどして十分に休養を取りなさいよというサインってことです。
働きすぎて体や心を労わらない現代人にとっては
恐れるどころか実は頼れるアドバイザーなのかもしれません。
忙しくて医者に診てもらう時間が無いよ!という働き盛りのそこのアナタ、
幽霊が見えてしまったら、ビビったついでに大人しく気絶してぐっすり眠るが吉です。

中盤では怪談話に見られる不思議な現象について説明されています。
別れた妻の怨霊につきまとわれる男とか、
山の中で民家に泊めてもらったらそれが人食いの婆さんの家で殺されかけるとか、
最高に楽しい国で豪遊してたのに、ふと気づいたらもとの退屈な生活に戻ってたとか。
人が強い罪悪感を抱くと、神経質になりすぎると、退屈のあまりスリルを求めると、
非現実的なことが起こったように感じてしまうんだよーというお話。
精神の深いところに押し込まれている感情やコンプレックスが深く関係している、
ということです。

終盤で面白かったのが、
怪談などに見られる日本の幽霊と西欧の幽霊との違いについて。
日本の幽霊は、例えば夫に捨てられて死んだ妻の例が
夫の再婚相手に乗り移って次々と呪い殺すという、ストーカータイプですが、
西欧の幽霊はしつこく付きまとうことはせず、
例えば自分が殺された場所にずっと居座っていて、
通りかかった人にグロテスクなシーンを見せて驚かせるという、お騒がせタイプ。
これについて本書では
“西洋の幽霊は、人につく犬型の日本の幽霊と違って、場所につく猫型なのである”
という面白い説明がされています。
そしてその理由は、日本と西欧とのお国柄の違いにあると言います。
幽霊が恨みを抱く人物に復讐を遂げるためには2つの方法があり、
1つは、とことんつきまとって本人に良心の呵責を起こさせるというもので、
もう1つは、本人ではなく周囲に訴えかけて世間でその人の評判を貶めるというもの。
日本の幽霊は前者を、西欧の幽霊は後者を採って本人を自滅に追い込みます。
これは、一旦落ちてしまった世間での評判を回復させるということについて、
日本に比べて西欧ではかなり困難であり、
良心に訴えるより世間体に訴える方が与えるダメージが大きいので、
西欧の幽霊はその方法を採るのではないかと著者は考えています。
逆に日本ではどうかと言うと、日本では「忍耐が最大の美徳」として、
恨んでようが起こっていようがひたすら耐えて押さえ込んで生きてきました。
しかし死んでしまえば、そんな縛りに従う必要も無いので、
存分に執着心を抱いてつきまとってやろう、ということになるのだとか。
国民性、というものは、生きている人間に限らず、死んでしまった人間にもあるようです。

ちなみに「幽霊」と「妖怪」の違いは、日本の幽霊と西欧の幽霊との違いと同じです。
幽霊は特定の人物に執着し、その人が行くところならどこにでも現れる幻覚、
妖怪は特定の場所に執着し、その場にいる人なら誰でも遭遇しうる幻覚、
という風に定義されているようです。
殺人犯に被害者の姿が見えたり声が聞こえたりするのは幽霊ですし、
心霊スポットなどで見聞きする幻覚は妖怪、ということになりますね。
私は、グロテスクなのが「妖怪」でそれ以外は「幽霊」だと思ってましたが…

ということで結論としては幽霊の存在は否定されていますね。
ただ、幻覚にすぎない、とは言われても怖いものは怖いわけで。
っていうかこれを読んだことによってやたら意識するようになってしまいましたがな。
幽霊は特殊な感覚(霊感)が無いと見れないよ、ならまだしも、
条件さえ重なれば誰にでも見えちゃうよ、って言われる方が怖いですよ。
くそっどうしてくれる、トイレに行けないじゃないか。

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2008.05.16 (Fri)

『速読の科学 どこまで速く読めるか』 (佐藤泰正)

速読の科学―どこまで速く読めるか (ブルーバックス)速読の科学―どこまで速く読めるか (ブルーバックス)
(1988/06)
佐藤 泰正

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★★★★☆

本を読む人にとっては速読というのは魅力。
私も読書は好きですが、速く読めないことを残念に思っていたので、
これを図書館で見つけたときにすぐ借りました。
速読と言うと「分速○千字、△万字!」という謳い文句を見聞きすることが多いですが、
本書ではそう言った抜群の効果を示すような数字はほとんど出てきません。
書名にあるように、著者の主張は常に科学的根拠を用いているので、
実験、検証を大切にし、そこから結論を述べています。
なので全体を通してみると、思ったより、地味かもしれません。

著者が本書内で繰り返し書いていることがいくつかあります。
・読む内容や目的により、読み方も速度も異なる
・理解が伴ってこその読書である
・読書意欲を向上させることが第一

1つ目は、辞書や辞典のように目的の情報が得られれば他は無視できる読書と、
小説や専門書のように丸ごと理解しようとする読書とでは、
文字の追いかけ方も、その速度もまるで違うものなので、
読書速度だけで比較してもどうしようもないということです。
そしてそれは2つ目とも関連していて、
いくら文字を速く追いかけることができても、記憶に残せなければ、
その内容を理解できていなければ読書の意味がないので、
理解度そっちのけで読書速度だけを向上させることは間違っているということです。
速読と言うとやたら「分速○万字!」と数字でアピールされることが多いので、
それに専門家として意義を唱えているような印象も受けますね。
だからこそ3つ目の主張もしているんでしょう。
読書しようという意欲があるからこそ速読が可能になる。ま、当たり前ですが。
読書の習慣を付けること、読書への関心を失わない工夫をすることなどを勧め、
そして読むときは、できるだけ速く読むことを心がけなさい、
と速読の本なのに速読のススメが二の次みたいになっているという、ちょっと笑えます。
が、それだけ著者は、本が好きなんだなぁ、というのも感じましたね。
本が好きだからこそ、無駄な読み方はして欲しくないし、楽しく読んで欲しい。
そう願っているんでしょう。
勿論、読書速度と理解度を向上させるための方法も紹介はされていますし、
その検証結果から、効果が十分にあるということは分かりますが、
何よりも「好きこそものの上手なれ、だよ」という声が聞こえてきそうな気がします。

読書速度を短期間で飛躍的にアップさせたい!
というような人には、この本は向かないかもしれません。
本書で紹介されている方法は、教材も特殊訓練も必要ありませんが、
読書を習慣付けて工夫をして継続することで初めて効果が得られるというものなので。
今すぐドンと効果を得たい方は、どっかの教材を申し込むか教室に入会しましょう。


余談ですが面白かったところを紹介します。
科学的根拠を大切にする著者は「分速○万字」を真っ向から否定してますが、
それは、人の目が文字を認識するにはある程度の時間が必要であり、
その能力以上の速度で文字を追うことができないということが
科学的に明らかになっているためです。

例えばA、B、C…という文字群があるとします。
眼球運動には、Aに留まり、AからBへ移動し、Bに留まり、BからCへ移動する、という、
文字を認識するための停留運動と、文字群を移動する運動との2種類あって、
それを交互に繰り返しながら文章を読み進めています。
アメリカの研究によれば、
文字群を正確に把握するために必要な停留運動の最少時間が166ミリ秒、
これに文字群から文字群へ移動する運動が最少で33ミリ秒であり、
合計200ミリ秒を費やしてやっと1回の運動を可能にします。
そしてこの1回の運動で認識できる文字の量は3,4語。
これを分速に換算すると、900〜1200語であり、
1つの単語がせいぜい2,3文字程度のものであることを考えると、
どんなに速くても分速3000字いくかいかないか。
どんな訓練を積んだところでこれ以上速く文字を追うことは
肉体の能力に限界があるので不可能である、
という科学的な根拠があって、
だからよく言われる「分速○万字」を否定しているわけです。

ただ絶対に不可能と言うわけではありません。
著者が繰り返し書いている言葉ですが「正規の読み方では不可能」なだけです。
著者が言う「正規の読み方」というのは、飛ばし読みや抜かし読みをせず、
全文を取りこぼさずに読み取るやり方のことです。
本書では飛ばし読みや抜かし読みの訓練については最後の方でチラリと触れるだけで、
主に、全文まるごと読むための訓練について紹介しています。
なので訓練した結果1番速い読書速度でも分速2500字程度でしかありませんが、
それで十分だということは本書を読んでもらえれば分かってもらえると思います。

ちなみに本書で紹介されているやり方で自分の読書速度を測ったら分速511字でした。
小説などの、抜かし・飛ばし読みをせず全文読むやり方で、です。
この読書法では分速500〜700字、と言われているので、
分速511字は遅い方に入るみたいですね。
自分でも遅いとは思ってましたが、改めて数字で出されると、ちとショックであります…

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16:47  |  本・歴史  |  CM(2)  |  TB(0)  |  EDIT  |  Top↑

2008.04.15 (Tue)

『「世界の神々」がよくわかる本』 

「世界の神々」がよくわかる本 ゼウス・アポロンからシヴァ、ギルガメシュまで (PHP文庫)「世界の神々」がよくわかる本 ゼウス・アポロンからシヴァ、ギルガメシュまで (PHP文庫)
(2005/12/02)
不明

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★★★★★

世界各地に残る、神々の生きた時代の物語、神話をもとに、
それぞれの神を紹介していくという内容。
神々の姿、世界の構造、神々と人との関係など、地域ごとに違っていて、
それだけでも面白いんですが、
何より面白いのは「神」なのに人間くささに溢れているということですね。
ギリシャ神話の最高に立つゼウスなんて、いい歳(?)こいて女を追いかけてばかりだし。
北欧神話のフレイなんて、惚れた女性の気を引くために自慢の剣を贈ったせいで
のちの大戦争で武器が無くてロクな戦いをできず戦死するはめになるし。
確かに優れた能力や豊富な知識を持っていたとは言え、
やっていることは今の私たち人間と変わりがなく、ポカしてばかり。
読んでると何度もツッコミを入れたくなってしまいます。
ついにはこいつら根本的に頭悪いんじゃないか?なんて思っちゃいますね。
とあるテレビドラマで
「IQは行動の能率を上げるだけ。行動そのものは性格に由来する」
というようなことを言っていましたが、
ということは性格の面では神も人間も全く同じということですな。
もちろん神々は功績も大きいんですけどね。

紹介されている7種類のうち、1番好きだと思ったのは北欧神話。
星座でなじみの深いギリシャ神話もすごくよかったんですけど、
北欧神話の、戦いに燃える神々の姿っていうのがツボだったみたいです。
結局、ラグナロクという最終戦争で全ての神が滅亡してしまうんですけど、
その消滅もまた、戦いに生きる彼ららしいと言いましょうか。
ちなみに全てが焼き尽くされた最終戦争で唯一の生き残りが人間で、
そこから人間による世界が始まったということです。うまくできてますなー。
逆に、こいつぁなじめない、と思ったのがクトゥルー神話…パッとしません。

あと私たちの周りにあるものの名前の由来が神話にある、ということにも気づきます。
アニメやゲーム、ファンタジーものに出てくる地名・人名は
半分ぐらいは神話が元になってるようです。
例えば私が使っているタブブラウザは「Sleipnir」(スレイプニル)といいますが、
これは北欧神話で最高位のオーディンという神が乗っている馬の名前からきているそうな。
本書によるとスレイプニルは「天空から死者の国を駆けることができる」そうですが、
世界の隅々まで行き渡る、という意味をこめてタブブラウザの名前にしたのかな、なんて。
神話そのものが語り継がれることはなくなっても、
神話の中に生きる神々は後世の物語の中で生き続けてるってことですね。


最後に、ツッコミたくなるのを通り越して呆れた話を紹介します。
インド神話のガネーシャ誕生エピソード。
ガネーシャは体は人間ですが頭部が象という姿なんですが、
これは生まれつきではなく理由があったとのこと。
ではそれは何だったのかというのを漫画にしてみました。



おい!!

それでいいのかシヴァよパールバティーよ。そして何よりガネーシャよ。
首が吹っ飛んだのに蘇っちゃう、ってのはまだいいとして、
代わりの頭を探してたら「たまたま象が見つかったので」象の頭を乗っけられた、なんて。
ガネーシャが象頭であることに関しては他にも説があるらしく、
パールバティーが誤ってガネーシャの頭を燃やしてしまい
嘆いているところを彼女の父ブラフマーが哀れんで
これまた身近なもので修復してあげた結果、象の頭になったとか。
どっちにしても適当感が否めません。
泣くほど悲しく愛情があったなら、もう少しマシな頭を探してこいと。
もっとも、象はインドでは神聖な動物とされているので、
向こうの感覚で言えばこの選択は妥当だったのかもしれませんが。

ちなみに彼の母のパールバティーは
6人の子を可愛がりすぎて一度に強く抱きしめたところ体がくっついてしまい、
1つの体に6つの頭、という姿にしてしまったというエピソードまであります。
父のシヴァはシヴァで、
昔、シヴァとパールバティーの仲をよくしようとしたカーマという人物がいて、
射られるとたちまち異性と恋に落ちるという矢を瞑想中のシヴァに射かけたところ、
瞑想から覚めたシヴァの額にある第三の目から放たれた炎で焼き尽くされてしまいます。
しかし矢の効果はてき面でシヴァとパールバティーはラブラブに。
カーマとしては喜んでいいのか悪いのか、複雑な心境だったでしょう。

とにかく、加減を知らず周囲に迷惑を掛けるのが好きな両親に育てられたガネーシャ。
本書いわく「児童虐待ギリギリの悲惨な出自」だったこともあってか、
人々には富と繁栄をもたらす非常にありがたい存在へと成長したようで、
現在ではユニークな姿もあってもっとも人々に愛される神だそうです。

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